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【プロが教える】研修会の司会進行パーフェクトガイド|台本例文から失敗しないコツまで徹底解説

2025.06.19

イベント

研修会は、参加者のスキル向上や情報共有を目的とした重要な会です。しかし、どれだけ有益な内容であっても、司会進行がスムーズでなければ参加者の集中力は途切れ、研修会の効果が半減してしまいます。 そのため、研修会の司会進行を担当する人は重要な役割を担います。司会者は単にプログラムを進めるだけでなく、参加者が快適に研修を受けられるようサポートし、場の雰囲気を作ることも求められます。 本記事では、研修会の司会進行の役割や準備、台本の作成手順、スムーズに進行するためのコツを詳しく解説します。

監修 管理本部 部長 石橋和将

イベントの企画から運営まで一貫して指揮を執り、幅広いジャンル・規模の案件に対応してきました。これまでに、国際フォーラムや業界展示会、企業向けセミナー、地域振興イベントなど、多様なイベントの統括・運営を担当。大規模なカンファレンスや就職イベント、スポーツ関連プロジェクトなどの進行管理にも豊富な経験を持ちます。

目次

  • その司会進行で、研修の成果は本当に最大化できていますか?

  •  研修の成果を左右する!司会進行の3つの重要な役割

    • ・役割1:研修の目的達成を導く「ファシリテーター」

    • ・役割2:参加者のエンゲージメントを高める「雰囲気の醸成者」

    • ・役割3:あらゆる事態に対応する「リスク管理者」

  • 【準備編】これで安心!失敗しない司会台本の作成5ステップ

    • ・ステップ1:研修の「目的・ゴール」を関係者とすり合わせる

    • ・ステップ2:全体の流れと詳細なタイムスケジュールを確定する

    • ・ステップ3:アナウンス内容を具体化する【コピペOK!例文集】

    • ・ステップ4:講師・登壇者と綿密な打ち合わせを行う

    • ・ステップ5:想定外を乗り切る「リスクヘッジ」を台本に盛り込む

  • 【実践編】参加者の満足度を劇的に高める!司会進行3つの極意

    • ・極意1:常に時間を意識し、冷静にコントロールする

    • ・極意2:一方的ではなく「対話」を意識した話し方を

    • ・極意3:質疑応答を活性化させ、学びを深める

  • 研修会司会でありがちな失敗例と回避策

    • ・失敗例1:講師紹介で名前や肩書を間違えてしまった

    • ・失敗例2:時間が大幅に押して最後のプログラムができなかった

    • ・失敗例3:会場が静まり返り、気まずい空気が流れた

    • ・失敗例4:機材トラブルで進行が長時間ストップした

  • まとめ:研修会の司会進行、プロに任せるという選択肢

その司会進行で、研修の成果は本当に最大化できていますか?

「来月の研修会、司会進行よろしくね」

企業研修の担当者様なら、一度はこう依頼された経験があるかもしれません。しかし、多くの場合、具体的な指示はなく、過去の資料を参考に手探りで準備を進めているのではないでしょうか。

実は、研修会の成果は、司会進行の質に大きく左右されます。どんなに優れた講師やコンテンツを用意しても、司会進行がスムーズでなければ、参加者の集中力は途切れ、学びの効果は半減してしまいます。

司会者は単なる「プログラムを読み上げる係」ではありません。研修全体の「ナビゲーター」であり、参加者の学びと満足度を最大化する「雰囲気の醸成者」であり、予期せぬ事態に対応する「リスク管理者」でもあるのです。

本記事では、数々のイベントを手掛けてきた株式会社REIGETSUが、プロの視点から研修会の司会進行を成功させるための具体的なノウハウを徹底的に解説します。この記事を読めば、あなたも自信を持って研修会当日を迎えられるはずです。

 研修の成果を左右する!司会進行の3つの重要な役割

まず、司会者に求められる役割を具体的に理解しましょう。これらを意識するだけで、あなたの立ち居振る舞いは大きく変わります。

役割1:研修の目的達成を導く「ファシリテーター」

司会者の最も重要な役割は、研修会を時間通りに進める「タイムキーパー」であると同時に、研修の目的達成をサポートする「ファシリテーター」であることです。講師が話しやすい雰囲気を作り、参加者が議論やワークに集中できる環境を整え、全体の流れを円滑にコントロールします。

役割2:参加者のエンゲージメントを高める「雰囲気の醸成者」

研修は、受け身の姿勢では効果が薄れます。司会者は、明るい挨拶や適切なアイスブレイク、参加者への問いかけを通じて、「自分もこの場の一員だ」という当事者意識を引き出します。講師と参加者の間に立ち、双方の心理的な橋渡しをすることも重要な役目です。ポジティブな雰囲気は、質疑応答の活発化にも繋がります。

役割3:あらゆる事態に対応する「リスク管理者」

「マイクの音が出ない」「PCがスクリーンに映らない」「時間が大幅に押している」といったトラブルは、イベントのプロが運営していても起こり得ます。司会者は、こうした不測の事態に冷静に対処し、参加者の不安を取り除く役割も担います。事前に想定されるリスクを洗い出し、対応策を準備しておくことがプロの司会者の証です。

【準備編】これで安心!失敗しない司会台本の作成5ステップ

完璧な司会進行は、9割が準備で決まります。ここでは、プロが実践する司会台本の作成手順を、具体的な例文と共に解説します。

ステップ1:研修の「目的・ゴール」を関係者とすり合わせる

台本作成の前に、まずこの研修の「目的」と「ゴール(参加者にどうなってほしいか)」を主催者や講師と徹底的に確認します。

  • (悪い例):新製品の知識を共有する
  • (良い例):新製品の3つの強みを理解し、明日から顧客に自分の言葉で説明できるようになる

ゴールが具体的であればあるほど、開会の挨拶で何を伝えるべきか、質疑応答でどんな質問を促すべきかが明確になります。

ステップ2:全体の流れと詳細なタイムスケジュールを確定する

目的とゴールを元に、全体のプログラムを分単位で組み立てます。

▼タイムスケジュール作成例

  • 9:55-10:00 (5分):開場・受付(担当: 運営 / 備考: BGMスタート)
  • 10:00-10:05 (5分):開会の挨拶・本日の流れ説明(担当: 司会)
  • 10:05-10:10 (5分):講師紹介(担当: 司会 / 備考: プロフィールを元に期待感を醸成)
  • 10:10-11:00 (50分):セッション1:〇〇について(担当: 講師A / 備考: 終了5分前にカンペ出し)
  • 11:00-11:10 (10分):休憩(備考: 再開時刻をアナウンス)
  • 11:10-12:00 (50分):セッション2:グループワーク(担当: 講師A)
  • 12:00-12:15 (15分):質疑応答(担当: 司会 / 備考: 事前にサクラ質問を1つ用意しておく)
  • 12:15-12:20 (5分):閉会の挨拶・アンケート案内(担当: 司会)

【プロのコツ】 作成したタイムスケジュールは、必ず講師や運営スタッフ全員に共有しましょう。特に「終了5分前にカンペを出す」といった細かい連携事項は、事前に合意形成しておくことが極めて重要です。

ステップ3:アナウンス内容を具体化する【コピペOK!例文集】

タイムスケジュールに沿って、司会者が話すセリフを具体的に書き出していきます。棒読みにならないよう、重要なキーワードを大きく書くなどの工夫も有効です。

【例文:開会の挨拶】

「皆様、本日はお忙しい中、『新製品〇〇・営業力強化研修』にご参加いただき、誠にありがとうございます。本日司会進行を務めさせていただきます、営業部の鈴木と申します。どうぞよろしくお願いいたします。 本日の研修は、皆様に新製品〇〇の3つの強みを深くご理解いただき、明日からお客様に自信を持ってご提案できるようになることを目的としております。 講師の〇〇様は、この分野で10年以上の経験をお持ちのエキスパートです。ぜひ積極的にご参加いただき、一つでも多くのスキルを持ち帰っていただければと存じます。 それでは、研修開始に先立ちまして、お手元の資料と会場についてご案内いたします。」

【例文:講師紹介】

「それでは、本日の講師をご紹介いたします。株式会社△△の〇〇様です。 (ただ経歴を読むのではなく、参加者との関連性を加える) 〇〇様は、これまで50社以上のBtoB企業の営業コンサルティングを手掛け、売上を平均150%アップさせてこられた実績をお持ちです。特に、私たちが今日学ぶ『顧客の課題を引き出すヒアリング術』においては右に出る者はいないと言われる第一人者です。 それでは〇〇様、よろしくお願いいたします。皆様、大きな拍手でお迎えください。」

【例文:休憩案内】

「皆様、長時間のセッションお疲れ様でした。ここで10分間の休憩といたします。お時計の針で、11時10分から再開いたしますので、それまでにお席にお戻りください。お手洗いは、会場を出て右手奥にございます。」

ステップ4:講師・登壇者と綿密な打ち合わせを行う

台本が固まったら、必ず講師と打ち合わせを行います。確認すべきポイントは以下の通りです。

  • 紹介内容の確認: プロフィールや肩書に間違いがないか最終確認。読み方が難しい氏名や会社名もチェックします。
  • 時間管理の認識合わせ: 各セッションの時間と、終了前に合図(カンペなど)を出すタイミングを伝えます。
  • 質疑応答の進め方: 質問の受付方法(挙手、チャットツールなど)や、司会がどこまで介入するかをすり合わせます。
  • 人柄や話し方の特徴の把握: 事前に少し雑談をして人柄を知っておくと、当日のコミュニケーションがスムーズになります。

ステップ5:想定外を乗り切る「リスクヘッジ」を台本に盛り込む

プロの台本には、トラブル発生時のための「備え」が書かれています。

  • 時間が押した場合: 「申し訳ございません、進行が少々押しておりますため、質疑応答の時間を5分短縮させていただきます」といったアナウンス文を準備しておく。
  • 時間が巻いた場合: 追加の質疑応答や、短いアイスブレイクのネタを準備しておく。
  • 質問が出ない場合: 主催者側で「ぜひお伺いしたいのですが…」と口火を切るための「サクラ質問」を2〜3個用意しておく。
  • 機材トラブル時: 「機材の確認を行っております。恐れ入りますが、お手元の資料を先にご覧になってお待ちください」といった繋ぎのコメントを用意しておく。

【実践編】参加者の満足度を劇的に高める!司会進行3つの極意

万全の準備をしたら、あとは自信を持って本番に臨むだけです。当日、参加者の満足度をさらに高めるための3つの極意をご紹介します。

極意1:常に時間を意識し、冷静にコントロールする

司会者は常に時計を見て、全体の進行を把握します。講師が熱弁して時間をオーバーしそうな場合は、事前に取り決めた方法で冷静に合図を送りましょう。

  • 方法1:カンペを見せる 「残り5分です」「まもなく終了です」と書いた紙を、講師だけにそっと見せます。
  • 方法2:ジェスチャーで伝える 手で「5」のサインを示すなど、事前にジェスチャーを決めておきます。

重要なのは、参加者に気づかせず、講師の気分を害さないようにスマートに伝えることです。

極意2:一方的ではなく「対話」を意識した話し方を

台本を読むだけの司会は、参加者を退屈させます。以下の点を意識して、会場に一体感を生み出しましょう。

  • アイコンタクト: 特定の人だけでなく、会場全体をゆっくりと見渡しながら話します。
  • 声のトーンと「間」: ずっと同じ調子で話さず、重要な部分は少しゆっくり、力強く話します。また、あえて一瞬の「間」を作ることで、参加者の注意を引きつけられます。
  • 参加者への問いかけ: 「(セッションの前に)皆様、〇〇についてどのようなイメージをお持ちですか?」といった簡単な問いかけは、受け身の姿勢を崩すのに効果的です。

極意3:質疑応答を活性化させ、学びを深める

質疑応答は、研修の学びを深めるための重要な時間です。しかし、シーンと静まり返ってしまうことも少なくありません。司会者の腕の見せ所です。

  • ハードルを下げる一言: 「どんな些細なことでも結構ですよ」「おそらく他の方も同じ疑問をお持ちのはずです」と付け加える。
  • 質問の要約・言い換え: 参加者の質問が長かったり、分かりにくかったりした場合、「〇〇というご質問ですね?」と簡潔に要約して講師に繋ぐと、全員の理解が深まります。
  • サクラ質問の活用: それでも手があがらない場合は、「事前にいくつか質問をいただいておりますので、ご紹介します」と前置きして、用意しておいた質問を投げかけましょう。これが呼び水となり、次の質問が出やすくなります。

研修会司会でありがちな失敗例と回避策

最後に、プロが現場で目にしてきた、よくある失敗例とその対策をご紹介します。転ばぬ先の杖として、ぜひ参考にしてください。

失敗例1:講師紹介で名前や肩書を間違えてしまった

  • 原因: 事前確認の不足や、思い込みが主な原因です。
  • 回避策: これを防ぐには、講師からふりがな付きのプロフィールをもらい、読み合わせを行うのが確実です。特に難しい氏名や会社名は、本人に直接確認しましょう。

失敗例2:時間が大幅に押して最後のプログラムができなかった

  • 原因: タイムスケジュールが曖昧だったり、講師への時間伝達が不十分だったりすると起こりがちです。
  • 回避策: 分単位の緻密なスケジュールを作成し、事前に講師と「時間厳守」の合意形成をしておくことが重要です。また、休憩時間で調整するなどのリカバリープランも用意しておくと安心です。

失敗例3:会場が静まり返り、気まずい空気が流れた

  • 原因: 司会者が事務的であったり、参加者が受け身の姿勢になっていたりする場合に起こります。
  • 回避策: 冒頭でのアイスブレイク、司会者自身の笑顔と明るい声、参加者への簡単な問いかけを意識的に行い、参加しやすい雰囲気を作りましょう。

失敗例4:機材トラブルで進行が長時間ストップした

  • 原因: リハーサル不足や、バックアッププランの欠如が考えられます。
  • 回避策: 必ず本番と同じ環境でリハーサルを行いましょう。PCやケーブルの予備を用意したり、トラブル時の「繋ぎコメント」を台本に書いておいたりするだけで、当日の冷静さが全く変わってきます。

まとめ:研修会の司会進行、プロに任せるという選択肢

ここまで、研修会の司会進行を成功させるための具体的な手順とコツを解説してきました。司会者の役割が多岐にわたり、成功のためには実に多くの準備とスキルが必要であることをお分かりいただけたかと思います。

「これら全てを、通常業務と並行して行うのは正直難しい…」 「やはりプロに任せて、研修のコア業務に集中したい」

もしそうお考えでしたら、ぜひ一度、私たちイベント制作のプロフェッショナル集団、株式会社REIGETSUにご相談ください。

REIGETSUでは、経験豊富なスタッフが単に司会進行を代行するだけではありません。研修の目的設定の段階から伴走し、効果を最大化するための企画、最適なタイムスケジュールの設計、台本作成、当日の進行、そして不測の事態への万全の対応まで、ワンストップでサポートいたします。

貴社の貴重な研修会を「やってよかった」で終わらせるのではなく、「参加者が行動変容を起こす、価値ある時間」へと昇華させる。それが私たちのミッションです。

企画段階の漠然としたお悩みや、「こんなことできる?」といったご相談からでも大歓迎です。まずはお気軽にお問い合わせください。



ライター 藤田大介

"食品メーカーにて生産技術職に従事。 並行してライターとしての活動も開始し、金融・テクノロジー分野からエンタメまで、幅広い分野で執筆しています。"

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