新入社員のためのオリエンテーションとは?企業で行う意義と注意点
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新入社員の早期離職は企業にとって大きな損失であり、せっかく採用した人材が定着しないのは残念な結果と言えます。 そこで重要となるのが、入社直後のオリエンテーションの在り方です。 オリエンテーションは新入社員が会社に適応し、自身のキャリアビジョンを描くための第一歩。 効果的なオリエンテーションを行うことで、新入社員のエンゲージメントを高め、組織への定着を図ることができるのです。 本記事では新入社員の受け入れを控えた企業の人事担当者に向けて、オリエンテーションの意義や具体的な進め方、実施のポイントについて解説します。

監修 代表取締役 向山口冬威
REIGETSU代表取締役。イベント制作・運営において18年の経験を持ち、国民的キャラクターIPを活用したイベントの企画・運営・台本制作・舞台演出・アクターを務めるほか、玩具メーカーの製品PRや法人向けワークショップの企画・制作・運営まで、多岐にわたるプロジェクトに携わってきました。 また、営業職を5年、通信キャリアのカスタマーサポート業務を3年ほど経験しており、多様な業界での知見を活かし、2019年に株式会社REIGETSUを設立。学歴やキャリアに縛られることなく、努力次第で誰もが活躍できる場を創りたいという想いから起業に至りました。
目次
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オリエンテーションの意味と目的
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・オリエンテーションの定義
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・企業が実施する狙い
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・新入社員教育における位置づけ
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オリエンテーションの具体的な内容
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・社内ルールや制度の説明
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・ビジネスマナーの指導
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・社内コミュニケーションの促進
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・会社の理念や方針の共有
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効果的なオリエンテーション実施のポイント
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・事前準備と目的の明確化
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・研修内容と方法の工夫
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・新入社員の特性に合わせた配慮
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・フォローアップ体制の整備
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オリエンテーションで新入社員の定着を図ろう
オリエンテーションの意味と目的

オリエンテーションの定義
オリエンテーションとは、新入社員が新しい環境に適応するために行われる導入教育のことを指します。
入社直後の数日間から数週間にかけて実施されるのが一般的で、社会人としての心構えやビジネスマナー、会社の理念や方針などを学ぶ機会となります。
企業が実施する狙い
企業がオリエンテーションを実施する主な狙いは、以下の3点です。
- 新入社員の不安軽減と早期適応
- 会社への理解促進とエンゲージメント向上
- 社会人としての基礎力養成
新しい環境に飛び込む新入社員にとって、オリエンテーションは安心感を得られる場となります。
また、会社の理念や価値観を共有することで、新入社員の帰属意識を高める効果も期待できます。
新入社員教育における位置づけ
オリエンテーションは、新入社員教育の出発点に位置付けられています。
配属前の段階で、社会人としての基本的なスキルやマインドを身につけておくことで、その後の実務研修をスムーズに進めることができます。
さらに、同期との絆を深められることもオリエンテーションの大きな意義といえるでしょう。
単なる説明会ではなく、新入社員の成長を後押しする重要な機会と捉えることが大切です。
オリエンテーションの具体的な内容

オリエンテーションでは、新入社員が会社生活を送る上で必要な知識やスキルを幅広く学びます。
具体的な内容は企業によって異なりますが、一般的には以下のような項目が含まれます。
社内ルールや制度の説明
勤務時間や休暇取得、経費精算などの基本的な社内ルールについて説明が行われます。
また、福利厚生制度や社内の各種手当、社員旅行などの制度についても紹介されるのが一般的です。
こうした情報を正しく理解することは、スムーズな社会人生活を送る上で欠かせません。
ビジネスマナーの指導
社会人としてふさわしい言葉遣いや立ち振る舞い、身だしなみなどのビジネスマナーはオリエンテーションの重要なテーマです。
挨拶の仕方、名刺交換、電話応対、ビジネス文書の書き方など、実践的な指導が行われます。
ロールプレイングを取り入れたり、ベテラン社員によるデモンストレーションを見たりすることで、より深く学ぶことができるでしょう。
社内コミュニケーションの促進
新入社員同士や先輩社員とのコミュニケーションは、オリエンテーションの大きな目的の一つです。
グループワークやディスカッション、懇親会などを通じて、社内の人間関係づくりを支援します。
こうした交流の場は、新入社員がチームの一員として活躍していくための第一歩となります。
会社の理念や方針の共有
オリエンテーションでは、会社の経営理念や中長期ビジョン、行動指針などを新入社員に伝えます。
会社の目指す方向性を理解することで、新入社員は自身の働く意義を見出し、モチベーションを高めることができます。経営陣による直接のメッセージは、新入社員の心に強く響くはずです。
会社と新入社員が同じ目標に向かって歩み始める、オリエンテーションならではの重要な内容といえるでしょう。
効果的なオリエンテーション実施のポイント

オリエンテーションを意義あるものにするためには、入念な準備と工夫が欠かせません。
新入社員の立場に立って、効果的なプログラムを設計することが重要です。
本章ではオリエンテーションを成功に導くポイントをいくつか紹介します。
事前準備と目的の明確化
オリエンテーションを実施する前に、その目的を明確にしておくことが大切です。
新入社員に何を学んでもらいたいのか、どのような姿勢で臨んでほしいのかを整理し、プログラムに反映させます。
また、会場の手配や資料の準備、講師の選定など、事前の準備を入念に行うことも重要なポイントとなります。
研修内容と方法の工夫
オリエンテーションの内容は、座学だけでなく、グループワークやロールプレイングなど、様々な手法を組み合わせるのが効果的です。
新入社員の興味や関心を引き出し、主体的な参加を促すことが大切です。
さらに社内の各部署からゲストスピーカーを招くなど、多様な視点を取り入れることも有効でしょう。
新入社員の特性に合わせた配慮
新入社員一人ひとりの個性や特性に合わせて、オリエンテーションの内容や進め方を柔軟に調整することも大切です。
例えば、内向的な性格の新入社員には、グループワークの際に適切なサポートを行うなどの配慮が必要です。
学生時代の経験や知識レベルにも差があるため、一律の指導ではなく、個々の状況に合わせたアプローチが求められます。
フォローアップ体制の整備
オリエンテーションで学んだことを、実際の業務に活かしていくためには、継続的なフォローアップが欠かせません。
新入社員の悩みや課題に耳を傾け、適切なアドバイスができる体制を整えておくことがポイントです。
日常的なOJTに加え、定期的な面談や研修を行うなど、きめ細かいサポートを心がけましょう。
以上のポイントを踏まえながら、自社の特性や新入社員のニーズに合わせたオリエンテーションを設計することが、プログラムの成功につながります。
新入社員の成長を第一に考え、柔軟な姿勢で臨むことが何より大切といえるでしょう。
オリエンテーションで新入社員の定着を図ろう
新入社員の早期離職は、企業にとって大きな損失となります。せっかく採用した人材が短期間で辞めてしまっては、教育に投じた時間と費用が無駄になってしまうからです。
そんな中、オリエンテーションは新入社員の定着を図る上で重要な役割を果たします。オリエンテーションを通じて、新入社員は会社に対する理解を深め、自身のキャリアビジョンを描くことができます。
また、上司や先輩、同期との信頼関係を築くことで、組織へのエンゲージメントを高めることもできるでしょう。
こうした効果を最大限に引き出すためには、オリエンテーションを単発のイベントとして終わらせるのではなく、その後の育成プロセスにしっかりとつなげていくことが大切です。
新入社員の成長を支援し、定着を図るためには、継続的な教育が欠かせません。配属後のOJTはもちろん、節目ごとの研修や面談など、きめ細かいフォローを行うことが求められます。
メンター制度や社内コミュニティの活用など、新入社員が孤立せずに組織になじんでいくための仕組みづくりも効果的でしょう。
とはいえ、こうした新入社員教育を社内の人的リソースだけでまかなうのは容易ではありません。特に大量採用を行う企業や教育専任者が不在の企業にとっては、負担が大きいのが実情です。
そこで、外部の専門家の力を借りることも一つの選択肢となります。例えば、株式会社REIGETSUでは、新入社員向けのオリエンテーションを含む各種採用関連イベントの代行を行っています。お困りのことがあれば、ぜひお気軽にお問い合わせください。


ライター 藤花しおん
金融、美容、旅行、グルメなど多分野で執筆。2016年からエンタメ系オウンドメディアに編集者として従事。