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シンポジウムとカンファレンスの違いとは?企画担当者が知るべきイベント形式の選び方と成功手順

2025.06.30

イベント

「新サービスの認知度を広めたい」といった目的でイベントを企画するも、「シンポジウムとカンファレンス、何が違う?」「何から手をつければ…」と、お悩みの担当者様は少なくありません。 イベントの形式選びは、成果を左右する重要な第一歩です。目的とずれた形式では、コストと時間を浪費するリスクさえあります。 本記事ではイベント制作のプロが、各形式の違い、目的別の選び方、そして成功に導く具体的な7つのステップまでを徹底解説します。貴社のイベント企画にお役立てください。

監修 代表取締役 向山口冬威

"REIGETSU代表取締役。イベント制作・運営において18年の経験を持ち、国民的キャラクターIPを活用したイベントの企画・運営・台本制作・舞台演出・アクターを務めるほか、玩具メーカーの製品PRや法人向けワークショップの企画・制作・運営まで、多岐にわたるプロジェクトに携わってきました。 また、営業職を5年、通信キャリアのカスタマーサポート業務を3年ほど経験しており、多様な業界での知見を活かし、2019年に株式会社REIGETSUを設立。学歴やキャリアに縛られることなく、努力次第で誰もが活躍できる場を創りたいという想いから起業に至りました。"

目次

  • あなたの目的はどれ?最適なイベント形式の選び方

  • シンポジウム・カンファレンス・フォーラムの定義と特徴

    • ・シンポジウム(Symposium):権威性と多角的な視点で議論を深める

    • ・カンファレンス(Conference):情報共有と交流でビジネスを加速させる

    • ・フォーラム(Forum):オープンな議論で共通理解を育む

  • 【実践編】シンポジウム/カンファレンス成功のための7ステップ

    • ・ステップ1:【開催3~6ヶ月前】企画の根幹を固める「目的・KPI設定」

    • ・ステップ2:【開催3ヶ月前】イベントの魅力を決める「コンテンツ・登壇者選定」

    • ・ステップ3:【開催3ヶ月前】土台を築く「予算策定・会場/配信ツール選定」

    • ・ステップ4:【開催2ヶ月前~】熱量を高める「集客・広報」

    • ・ステップ5:【開催1ヶ月前~】参加者満足度を高める「マニュアル・資料作成」

    • ・ステップ6:【開催当日】最高の体験を届ける「運営」

    • ・ステップ7:【開催後】次につなげる「フォローアップ」

  • イベント成功のカギは「目的」と「企画力」。プロへの相談も有効な選択肢です

あなたの目的はどれ?最適なイベント形式の選び方

詳細な解説に入る前に、まずは結論からお伝えします。どのイベント形式を選ぶべきか、貴社の「目的」に沿って考えてみましょう。

  • 専門知識を広く伝え、社会的な権威性を示したいなら「シンポジウム」
    • 向いているテーマ例: SDGs、新技術の社会実装、医療・福祉など、公共性や学術性が高いテーマ。業界の第一人者としてオピニオンリーダーシップを発揮したい場合に最適です。
  • 業界内のネットワークを構築し、具体的な商談に繋げたいなら「カンファレンス」
    • 向いているテーマ例: 自社製品・サービスの最新情報発表、業界トレンドの共有、パートナー企業との連携強化など。見込み顧客(リード)獲得や、既存顧客との関係性強化に直結させたい場合に有効です。
  • 多様な意見を集め、参加者同士のコミュニティを醸成したいなら「フォーラム」
    • 向いているテーマ例: ユーザーコミュニティの活性化、地域の課題解決、業界の未来を語り合う場など。結論を出すことよりも、参加者同士の活発な意見交換を促したい場合に適しています。

このように、目的に応じて最適な形式は異なります。次に、それぞれの定義と特徴をさらに詳しく見ていきましょう。

シンポジウム・カンファレンス・フォーラムの定義と特徴

それぞれの言葉の背景や、運営する上でのポイントを知ることで、より深く理解できます。

シンポジウム(Symposium):権威性と多角的な視点で議論を深める

シンポジウムは、特定のテーマについて、複数の専門家が異なる視点から意見を発表し、聴衆の前で議論を行う形式のイベントです。語源はギリシャ語の「共に(Sym)」「飲む(posion)」、つまり「饗宴」を意味し、古くから知的な議論の場として存在していました。

  • 主な構成: 基調講演、複数の登壇者によるプレゼンテーション、そしてそれらを踏まえたパネルディスカッションが中心となります。
  • 参加者の役割: 主に「聴講」です。専門家の高度な議論を聞き、知識を深めることが主目的となります。最後の質疑応答で意見を述べることが可能です。
  • プロの視点: シンポジウムの成否は、登壇者のキャスティングが9割を決めます。社会的に影響力のある人物や、その分野の第一人者を招聘することで、イベントの格が上がり、メディアからの注目度や集客力が飛躍的に向上します。

カンファレンス(Conference):情報共有と交流でビジネスを加速させる

カンファレンスは、「会議」や「協議会」を意味し、特定の業界やテーマに関心を持つ人々が集まり、最新情報の共有や意見交換を行う場です。シンポジウムよりもビジネス色が強く、規模の大きなものが多く開催されます。

  • 主な構成: 複数のセッションが同時進行する「トラック制」が採用されることも多く、事例紹介、製品デモ、ワークショップ、ネットワーキングタイムなど、多様なプログラムで構成されます。
  • 参加者の役割: 「情報収集」と「人脈形成」が主な目的です。参加者同士の交流も活発で、双方向のコミュニケーションが重視されます。
  • プロの視点: カンファレンスの成功のカギは「参加者体験(UX)」の設計にあります。有益なセッションはもちろんのこと、セッション間の移動しやすさ、質の高いネットワーキングの場の提供(専用ラウンジの設置やマッチングアプリの導入など)が、参加者の満足度を大きく左右します。

フォーラム(Forum):オープンな議論で共通理解を育む

フォーラムは、古代ローマの「公共広場(Fora)」を語源とし、特定のテーマについて参加者が自由に意見を交換し、議論するための開かれた場です。

  • 主な構成: 登壇者と参加者の垣根が低く、全体討論や分科会などが中心です。結論を出すことよりも、多様な意見を共有し、相互理解を深めるプロセスが重視されます。
  • 参加者の役割: 「主体的な発言」が期待されます。聴くだけでなく、自らも議論に参加する当事者となります。
  • プロの視点: フォーラムの質は、ファシリテーターの力量に大きく依存します。飛び交う多様な意見を整理し、時に軌道修正しながら、建設的な議論へと導く高度なスキルが不可欠です。特にオンラインの場合は、チャットや投票機能を活用して全員の参加を促すといった工夫が求められます。

【実践編】シンポジウム/カンファレンス成功のための7ステップ

目的と形式が決まったら、いよいよ具体的な準備に入ります。ここでは、開催3〜6ヶ月前から開催後まで、失敗しないための7つのステップを時系列で解説します。

ステップ1:【開催3~6ヶ月前】企画の根幹を固める「目的・KPI設定」

まず、「なぜこのイベントを開催するのか?」という根本的な目的(Why)を徹底的に掘り下げ、具体的な数値目標(KPI)を設定します。ここが曖昧だと、企画全体がブレてしまいます。

  • KPI設定の具体例:
    • リード獲得数:100件(目標CPL:15,000円)
    • 商談化率:獲得リードから10%
    • 参加者満足度:アンケートのNPS(ネットプロモータースコア)で+20以上
    • メディア掲載数:専門誌、Webメディアなど5件以上
  • プロのコツ: この段階で「目的・ゴール設定シート」を作成し、経営層から現場スタッフまで、関係者全員の目線を完全に合わせることが、プロジェクト成功の最初の最重要タスクです。

ステップ2:【開催3ヶ月前】イベントの魅力を決める「コンテンツ・登壇者選定」

設定したターゲットが「お金を払ってでも参加したい!」と思うような、魅力的なテーマとコンテンツを企画します。

  • 登壇者依頼のポイント: なぜあなたにお願いしたいのか、という熱意と敬意を伝えることが重要です。依頼状には、イベントの趣旨、想定される聴衆、依頼したい講演内容、時間、謝礼などを明記します。
  • 謝礼の相場観(あくまで目安):
    • 大学教授・専門家:5万円~20万円
    • 著名な経営者・文化人:30万円~100万円以上
  • すぐに使える!登壇依頼メール文例(一部):

    件名:【ご登壇のお願い】株式会社REIGETSU主催「次世代マーケティングカンファレンス2025」 株式会社〇〇 〇〇様 突然のご連絡失礼いたします。 私、株式会社REIGETSUの〇〇と申します。 この度、2025年10月15日に開催いたします「次世代マーケティングカンファレンス2025」におきまして、ぜひ〇〇様に基調講演のご登壇をお願いしたく、ご連絡いたしました。 〇〇様が提唱されている「データドリブンと顧客体験の融合」というコンセプトは、まさに本カンファレンスのテーマそのものであり…

ステップ3:【開催3ヶ月前】土台を築く「予算策定・会場/配信ツール選定」

企画内容に基づき、詳細な予算を策定します。同時に、開催形式に合わせて会場や配信ツールを選定します。

  • 主な予算項目: 会場費、人件費、登壇者謝礼、広報・広告費、配信機材・ツール費、ノベルティ制作費、当日運営委託費など。
  • 会場選定のチェックポイント: アクセスの良さ、キャパシティ、ブランドイメージとの合致、控室や分科会用小部屋の有無、そしてオンライン配信への対応可否(安定したネット回線、配信機材の搬入経路など)は必ず確認しましょう。

ステップ4:【開催2ヶ月前~】熱量を高める「集客・広報」

イベントの成否を左右する集客活動を開始します。複数のチャネルを組み合わせ、継続的に情報を発信することが重要です。

  • 主な集客チャネル: 自社メルマガ、オウンドメディアでの告知記事、SNS広告(Facebook, LinkedInなど)、プレスリリース配信、共催パートナーからの告知、登壇者自身によるSNSでの告知協力依頼。
  • プロのコツ: 参加登録ページの入力項目は、名前とメールアドレスなど、必要最小限に絞り込みましょう。入力項目が多いだけで、貴重な見込み顧客は簡単に離脱してしまいます。役職や会社規模などの詳細情報は、開催後のアンケートで取得するのがスマートです。

ステップ5:【開催1ヶ月前~】参加者満足度を高める「マニュアル・資料作成」

当日のスムーズな運営と、参加者の満足度向上のための準備を固めます。

  • 作成物リスト: 当日運営マニュアル(秒単位のタイムテーブル、スタッフの役割分担、緊急時対応フローを明記)、司会台本、配布資料、投影スライド、アンケートフォーム、サンクスメールの文面など。
  • プロのコツ: リハーサルは必ず実施してください。特にオンラインやハイブリッド形式では、映像・音声トラブルはつきものです。登壇者にも参加してもらい、本番と全く同じ環境で接続・進行テストを入念に行うことが、当日の安心感に繋がります。

ステップ6:【開催当日】最高の体験を届ける「運営」

いよいよ本番です。準備してきたことを遺憾なく発揮し、参加者に最高の体験を届けましょう。

  • オフラインのポイント: スムーズな受付と誘導、丁寧なアナウンス、厳密なタイムキーピングが基本です。
  • オンラインのポイント: 参加者のエンゲージメントを高める工夫が不可欠です。チャットでの質問に積極的に反応する、リアルタイムの投票機能を使う、ハッシュタグを決めてSNSでの実況ツイートを推奨するなど、一体感を醸成しましょう。

ステップ7:【開催後】次につなげる「フォローアップ」

イベントは、終わった後のアクションが最も重要です。熱量が冷めないうちに、次のビジネスチャンスに繋げましょう。

  • 必須アクション:
    1. 24時間以内にお礼メールを配信: 感謝の意を伝え、アーカイブ動画の案内やアンケート回答を依頼します。
    2. アンケート結果の分析と共有: 良かった点、改善点を分析し、関係者で共有して次回の糧とします。
    3. リードへのアプローチ: 獲得したリードの属性やアンケート回答に応じて優先順位をつけ、インサイドセールスや営業部門へ速やかに連携します。
    4. 開催レポートの公開: オウンドメディアやSNSで当日の様子をレポートすることで、イベントの価値を再認識させ、参加できなかった層にもアピールできます。

イベント成功のカギは「目的」と「企画力」。プロへの相談も有効な選択肢です

ここまで見てきたように、シンポジウムやカンファレンスを成功させるには、緻密な戦略と計画、そしてそれを実行するリソースとノウハウが不可欠です。

自社だけで完結させようとした結果、 「リードはたくさん集まったが、自社のターゲットとは異なり、一件も商談に繋がらなかった…」 「通常業務と兼任した担当者が疲弊し、当日はトラブル対応に追われてしまった…」 「多額のコストをかけたのに、費用対効果が全く見えず、社内での評価を得られなかった…」 といったご相談をいただくことは、決して少なくありません。

もし、あなたが、

  • より戦略的なイベントで、事業を大きく加速させたい
  • コア業務に集中するため、専門性の高い部分はプロに任せたい
  • オンラインやハイブリッドなど、最新のイベント形式に挑戦したい

といった課題やお考えをお持ちでしたら、ぜひ一度、私たち株式会社REIGETSUにご相談ください。

私たちは、単なるイベント運営代行会社ではありません。お客様の事業課題を深く理解し、目的達成にコミットする戦略パートナーとして、企画立案から集客、最新技術を駆使した配信、開催後の効果測定までをワンストップでサポートいたします。

まずは、貴社がイベントを通じて実現したい未来について、お気軽にお聞かせください。

ライター 松井あや

航空会社にて約20年間勤務。接客・マニュアル作成・人材育成に携わった後、現在はフリーランスとして展示会・イベントの司会業を行いながら、在宅でライターとして活動中。

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